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用語集

保全生態学で使われている用語の解説です。
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・あっけし【厚岸】[名]
北海道厚岸郡のこと。カキが有名だが、ひとっこひとりとしていない。鹿と人間の比率は9:1。S○X以外の趣味は皆無。たとえば、CDを借り(狩り)に行くには、片道1時間ドライブ。カラオケルームはスナックにしかない。 夏の最大気温は18℃で、夏は存在しない。通称、あくけし。escaping Akkeshiは僕とJonasの合言葉。

・あまも【アマモ】[名]
 通称、海草。seagrassまたはeelgrassと呼び、単子葉類の一年草。


・いえろーぐろーぶ【イエローグローブ】[名]
厚岸にある、カーマホームセンター。とにかく、ここでものが揃わなければ、車で片道1時間かけないと手に入らない。厚岸の生命線。


・えころーど【エコロード】[名]
 エコロジーとロードを組み合わせた和製英語。
調査、計画段階から設計、施工、管理の段階まで、自然環境の保全にきめ細かく配慮された道路のこと。


・きーるだいがく【キール大学】[名]
IFM-GEOMAR(イーエフエム・ゲオマー)はドイツ最北の州, Schleswig-Holstein(シュレスヴィヒ・ホルシュタイン)の州都Kiel(キール)にある海洋科学の研究所である.

Kielについて
Kielは第二次世界大戦時にUボートの基地として知られたバルト海沿岸の港町で,現在でも造船や海運が盛んである.緯度は高いものの海洋性の気候のお陰で冬でも南ドイツほど寒くはならない.戦災が酷かったこと,港湾都市であること,古くから大学があることなど複合的な要因でドイツ国内でも非常にリベラルな町であるそうで,黒人を含む移民比率が多い一方で治安は日本より良いと感じられるほどに安定している.

研究所沿革
IFM-GEOMARはKielにあった二つの海洋系研究所,IfMとGeomarが2004年に統合され設立された.Leibniz科学協会の研究所連合の一員であり約400人の職員を擁する.Leibniz連合は全国84の研究所から成り,その研究成果は連邦・州政府の政策決定に関わるという使命を持っており,それゆえ両政府からの補助を受けている.研究所名にKiel大学(正式名Christian-Albrechts-Universita"t zu Kiel)の名が入っているが,附属しているわけではなく緊密な協力関係ということになっている.未だに筆者にはその確たる位置付けが分からないが, IFM-GEOMARの教授はKiel大学の教授も兼任しており,給与は大学から支払われている.一方で我々スタッフサイエンティストは研究所から雇われている.

ドイツ科学協会(DFG: Deutsche Forschungsgemeinschaft)
DFGは日本の学術振興会に相当する機関である.IFM-GEOMARは所謂ソフトマネー研究所であるので,筆者も含めポストに研究費がついていない.従って着任時にまずやることは資金獲得である.DFGが学振と異なるのは,提出期限も申請金額の上限も無いことである.いつでも好きな金額の研究計画を立てて申請できる.和文履歴書や科研費申請書のように決められた枠もない.書くべき事の章立ては決められているが,かなり自由な書式である.その代わり行き当たりばったり的な要素を排し,“この測定をやればこれが分かる”と,もう結果さえあれば論文になるような書き方をしなければならないのが大きな違いである.筆者からするともう少し模索的余地がないと創造的研究が出来ないのではないかと思うのだが.申請書はレビューされ,研究規模や実績,スタートアップ資金が必要な若手であることなどを考慮して審査される.
DFGにはSFB(Sonderforschungsbereich:特別研究領域)と呼ばれるプログラムがある.これは異分野の研究者が一つの大きな学際的テーマに取り組むもので,2度の中間審査を経て最長12年に渡って研究資金が提供される.IFM-GEOMARとKiel大学は2つのSFBを獲得している(SFB460: Dynamics of Thermohaline Circulation Variability; SFB574: Volatiles and Fluids in Subduction Zones).SFBによって多くの研究者,博士課程の学生が雇われており,我がグループは直接雇用の研究者よりSFBメンバーの方が多い.

研究グループ構成
IFM-GEOMARには4つの研究部門(FB1〜4)がありそれぞれ,海洋循環・気候ダイナミクス,海洋生物地球科学,海洋生態学,海洋底ダイナミクスとなっている.筆者の所属するFB4にはジオダイナミクス(GDY)とマグマ熱水システム(MUHS)のグループがある.GDYは教授3,ハードマネー研究員6(筆者含む),ソフトマネー研究員22(13),SFB研究員10(8),学部生1,技官2(括弧:大学院生内数)からなる.グループ44人中研究所から直接雇われているのは6人だけであるということや,大学院生が皆研究員として給与を貰っていることなどが特徴的であろう.学部生でも授業料は無料である.またドイツは教授ポストが非常に少ないことも見てとれると思う.MUHSもほぼ同規模である.

研究環境
研究室はDr.は個室,学生は2,3人でシェアしている.筆者の研究室も日本なら学生7人くらいは詰め込まれているだろう.ゼミはGDYグループで週1回 10時から行われている.海洋研究という性格上常に誰かが航海中であり,ゼミに集まるのは20人強といったところである.発表は基本的に10-20分,1 時間もやったら顰蹙である.クルーズレポートや研究の進捗状況などを徒然に発表しているようだ.ゼミの最後に翌週発表する人を募る.指名されることはないが発表者がないということもあまりない.それで回っているのが不思議だ.7-8割はドイツ人であるがゼミは英語である.国籍構成について教授に聞いたところ,考えたこともないという答えが返ってきたことがある.知る限りではGDYにはオーストリア,フランス,クロアチア,チリ,ロシア,タイ,中国からの学生がいる.
GDYは基本的に地球物理屋が中心でほぼ皆が音波探査をやっている.そこに構造地質を専門とする教授がグループ長として赴任し,筆者を含め3人の地質屋を採用して学際的研究グループとなることを目論んでいる.MUHSは分析系の研究者が多いのだが,それでも地球科学系の研究施設としては驚いたことに岩石薄片作成設備が無い.このような点からも,資金をまず設備に投資する日本と,人材に投資するドイツの違いが感じられる.

言語
研究所では英語のみでもやっていける.ゼミは英語で行われ,皆一様に流暢である.筆者はパリ第六大学の大学院の野外実習に1週間ほど参加した経験があるが,フランスの学生はエリートと言われるパリ大学でもかなりレベルにばらつきがある.先に述べたDFGの研究資金も英語で申請でき,その他様々なウェブサイトが英語で提供されている.あるロシア人学生曰く英語は“Sinplified German“だ,というのも頷けるほどに,集団に一人でも外国人が居れば英語で話す.時として途中からドイツ語になったり,通訳している最中に筆者に向かってドイツ語で,相手に英語で話したりと混同する程違和感なく使っているようである.しかし科学者はそうであっても一般人はドイツ語のみの人も多いので,生活には多少のドイツ語が必要である.これが国境を越えてデンマーク,スウェーデンへ行くと,町の誰もが英語を話すから驚きである.
しかし,IFM-GEOMARが必ずしも典型とは限らず, Kiel大学の別の学部のある研究室ではゼミも全てドイツ語で,それなりに話せないと発表機会も与えられないという話を聞いた.筆者は研究所の正規の研究員ということで内部の予算会議などにも出席する.そのようなときはさすがに全員ドイツ人なのでドイツ語で行われる.各種メールもドイツ語がほとんどである.従って赴任前に数ヶ月のインテンシブコースを受講しておくべきだったと若干後悔している.仕事があるとなかなかまとめて勉強できないものである.

英語もドイツ語もできないY介の不安要素は言語である.4月はついていくことしかできないかもしれない.

しかし,11月に再びキールに行くときには,無謀にも発表したいと思っているY介である.

最初の言葉は,「I can't speak English.but I do my best!!」と決めている(笑)

めざせ,science や natureへの論文発表!!(海洋生態学で(笑))


・げーむ【Game】[名]
 Global Approach by Modular Experimentの略

地球規模で進行する環境変動に対する生物群集の反応を理解するには、環境条件の異なるさまざまな地域で同じデザインの実験を行い、その結果を比較することにより、一般性と特異性を検討する方法(「モジュール実験によるメタ解析」)が有効です。GAMEは、このような実験方法により、生物群集のさまざまな特性の一般性・特殊性を解明すること、また、そのような地球規模の視野を持った専門家を育成することを目的として、ドイツ最大の海洋研究所である IFM-GEOMAR (The Leibniz Institute of Marine Sciences at the University of Kiel)が主催して行っている国際研究教育プロジェクトです。  本プログラムには、これまで、ドイツ、イギリス、ポルトガル、日本、香港、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、ブラジルなどの諸国の学生が参加してきました。日本では平成16年度より東北大学や千葉大学の大学院生、学部生が参加しています。

【次期プログラム(GAME VII)の研究課題】

"Are populations in anthropogenically stressed habitats more susceptible to damage from climate change?” というタイトルで、沿岸生態系の海洋生物を対象に、地球規模の気候変動と局所的な環境汚染が生態系・生物群集に与える複合効果を解明します(下記の参考文献を参照のこと)。

【具体的な実施方法とスケジュール】

GAMEは、世界各国(日本を含む)から参加する大学院生がドイツの大学院生と2名のチームを組み、それぞれの国(日本)で約6ヶ月の実験を行います。その前後に行われるドイツでの講義、実習を含めて10ヶ月間(2009年4月〜2010年1月)のプロジェクトになります。

* 2009年4月:1ヶ月間にわたり、ドイツ・キール大学(IFM-GEOMAR)において、プロジェクトに関する事前の講義、実習を受けます(英語)。
* 2009年5月〜10月:ドイツから派遣される学生とチームを組んで、北海道大学北方生物圏フィールド科学センター厚岸臨海実験所において上記の実験課題に取り組みます。
* 2009年11月〜2010年1月:IFM-GEOMARに戻り、実験結果の解析および論文執筆、学会発表などを行います。

【経費】

渡航費およびドイツの滞在費は全額支給されます。また、日本国内の実験期間中は研究経費および生活費の一部がサポートされます。

【研究成果】

GAMEの研究成果については、当事者間で打ち合わせの上、各参加者が修士論文や博士論文の一部として利用することができます。また、全体のメタ解析に参加することにより、NatureやScienceクラスの雑誌への投稿にも挑戦するケースが多いです(実際に投稿するかどうかは、その時の研究成果の質によります)。

【ドイツの受け入れ教官】

Prof. Martin Wahl (mwahl_at_ifm-geomar.de)
Dr. Mark Lenz (mlenz_at_ifm-geomar.de)
いずれも
Leibniz-Institut fu"r Meereswissenschaften, IFM-GEOMAR
Duesternbrookerweg 20, D- 24105 Kiel, Germany

【参考文献】

仲岡雅裕 (2008) 気候変動にともなう沿岸生態系の変化-生物群集から考える. シリーズ群集生態学4: 生態系と群集をむすぶ(大串隆之・近藤倫生・仲岡雅裕編), 京都大学学術出版会, 京都, pp. 179-204
このprojectに,4月から,Y介が参加することが決定しました.(ほとんど,奇跡ですが・・・,実際には博士課程の人が行く予定だったもののようなので(笑))


・こうごうせい【光合成】[名]
 ふれてはいけない未知の領域。

 ・公務員【職業】[名]

 増田研究室から何故かよく輩出される職業。M野先輩からは嫌悪の対象となっているためこっそり受けるのが吉


・サギソウ【植物】[名]
 ラン科サギソウ属サギソウ(Pecteilis radiata.))日本固有の湿地に生える多年草.この調査を任されるものはその年一年間増田研の生贄となる.

 ・猿投【地名】[名]

 初見殺しの地名。さるなげ?いいえさなげです


・ふくはら【フクハラ】[名]
 厚岸にあるスーパー。♪フクハラ、フクハラ。今日もポイント5倍。って歌は、日本語をまったく知らないJonasが唯一覚えた日本語。


・ポリネーター[名]
 地獄の釜


・三ツ池【地名】[名]
 豊田の山奥にある。名工大から1時間半ほどかかる。2011年M下は原付でここまで20回以上通った。


・もるふぉたいぷ【モルフォタイプ】[名]
 地域ごとによる形態学的な違いのこと。(F井先生より)


・よなす【Jonas】[名]
 ぼくのパートナー。アルバー曰く、「ドイツ人の学生はかしこい」って話だったが、そんなことはないことを教えてくれた友人